宇宙の秘密
産まれた!👶
2月3日生まれの節分ボーイ👹
名前は熱海の橙の木からとって橙弥 とうや くんです。
お産は人生でいちばんの大しごとといちばんの幸せがいっぺんにやってきたような日でした。
陣痛は足ツボに似てた。
呼吸するとぐーっと楽になって、広がって散っていく。
痛みを乗り越えるため、低く唸るような声で息を長く吐く。
ヨシダダイキチさんの歌のワークショップを思い出した。
子宮に響かせる低く太い唸り声。
四つ足動物になって歌った。
そして陣痛は波そのもの。
次々に波がやってきて、その波にのっていくような。
乗りこえながら、奄美の海を思い浮かべてた。
お産の痛みは、痛みというより、他のものを全て見えなくさせるための感覚という気がする。
痛みで余裕がなくなって理性がなくなって全身全霊で赤ちゃんを感じられるようになる。
赤ちゃんが暗い穴を泳いでいるのがわかって、こっちだよ、おいで、と必至に声をかけてた。
途中まで本当に動物になったようで、どんどん赤ちゃんが、いりぐちなのかでぐちなのか、近づいてくるのがわかった。
でも最後の方になって、関わる人が増えたり赤ちゃんの心拍が下がったりで、酸素マスクに血圧計、分娩台。理性が発動して混乱して赤ちゃんの声を見失ってしまった。
和室分娩希望だったけど、最後は分娩台の上で、吸引で引っ張ってもらって出した、、
全身全霊で身体を差し出して、強いところ弱いところ、自分がどういう人間なのかを知った。
産後の毎日は一言で言うと、近眼、という感じ。
視力0.01の私はメガネをとって生活するなんて小学生以来なかったけど、お産から赤ちゃんとの生活はそのくらいのぼやけ具合がちょうどいい。
赤ちゃんの視力もそのくらいだから、
赤ちゃんといるときはメガネを外して顔をくっつけて過ごす。
ど近眼で見る世界は、遠くはぼんやりして近くははっきりして、触覚的で新しい。
それが今の感じにちょうどいい。
赤ちゃんは「いま」のパワーがすごい。
赤ちゃんには「いま」しかない。
逃げていくその一瞬一瞬を、一緒に捕まえるのにわたしは必死で夢中。
大人になるにつれてこの「いま」パワーは薄れていって、だんだん過去と未来しか見えなくなってく。
私が子どもや発達障害の人、認知症のお年寄り、そして芸術家に惹かれるのも「いま」パワーがすごいからだと思う。
産まれてくるところと死にゆくところはやっぱり同じ。
赤ちゃんはすべてもっている。
知っている。
完全で、空っぽ。
この人から宇宙の秘密を学びたい。
同じ出産予定日で妊娠していた妹の第二子も産まれました。双子のようないとこ。
0コメント